【北アルプスから戻ってきました】北鎌尾根まで至らず

やはり標高が下がると暑いですね。よしぽいです。

 

24~25日、北鎌尾根から槍ヶ岳を目指したのですが、

不達成で戻ってきました。

北鎌のコルっぽいやつ 後ろの尾根の右側、二つ頭の左のくぼみ

【事前の状況や計画】

天気予報の変移を一週間近く眺めていたのですが、

・24日晴れのち曇り

・25日曇りのち雨

という感じ。

ルートは水俣乗越から北鎌沢出会を経て北鎌尾根にとりつく予定で計画。

北鎌沢以降は撤退が難しいことから、

・ババ平

水俣乗越

・北鎌沢出会

で天気予報や時間を勘案し、進退を決める予定でした。

 

【実際の天気や行動】

当日の天気は、

・24日、上高地では曇りのち小雨。

すぐに止むかなと期待していましたが、止まず。

・25日、曇り時々小雨。

北鎌尾根の2000m過ぎくらいまでは見通しがあるも、槍ヶ岳山頂等は雲の中、上高地は晴れ。

という状況でした。

 

タイムは、上高地0550→水俣乗越1200。

良い時間経過でしたが、軽量化に失敗&飛ばし

気味のペースでバテていました。

 

水俣乗越での状況は、

・当初予定していた天狗の腰掛までは体力的に無理

・北鎌沢出会は確実。北鎌のコルまでは頑張れ

ば可能なのか?

という感じ。

 

行動予定について、脳内会議が開かれ、

①北鎌沢出会でビバークし、25日10時間北鎌コース

②北鎌のコルでビバークし、25日7時間コース

③今登ってきた道を戻り、途中宿泊または下山し市街観光する、

何のためにここまで来たんだ的なコース

の三択でした。

 

天気が悪く、回復する予報もなかったので、③を採用しようと思いましたが、

ここにきて神の見えざる意向が発動。

 

④北鎌沢出会でビバークし、再度水俣乗越に登り返して下山する、

「累積標高GETだぜ!コース」を採用することに。

 

何なんでしょう、600m上がって下る×2回って。

 

【感想】

25日朝、水俣乗越に上がった時には、天気は小雨。

水俣乗越で数パーティとすれ違いました。

大天井から槍ヶ岳へ向かう単独の方(東鎌尾根)は、槍ヶ岳を諦めて下山か迷った後、最終的に決意し、槍ヶ岳方面へ。

 

前日の24日も水俣乗越での天気も同じくらいの小雨。

大天井から槍ヶ岳へ向かうのを諦め下山したパーティーともすれ違いました。

 

それぞれ判断が、天気と相談しながら進退を決めています。

登山をするうえで天気ってやっぱり重要。

 

ただ、私自身も天気が良ければと思う反面、

天気が良くても体力的に不安があったのは事実。

 

減らせるリスクの要素として、

・体力と技術の充実

・想定リスクとその対策の立案

をしなければならないとつくづく思い知らされました。

 

【余談ですが、山のリスクについて】

山でのリスク要因となるものは3つに大別されるそうです。

1つ目は「人的要因」

 体力等の不足、過信、不注意など

2つ目は「気象的要因」

 雨、風、ガスなど

3つ目は「地形的要因」

 岩場、ガレなど

 

この3つが複合的に絡み合って事故は引き起こされるのですが、重要なのは、人的要因がなければ事故は起きないということ。

 

特に遭難者に占める単独登山者の割合は高い状況です。

私は専ら単独で登ることが多いのですが、一度ガスで道迷いしかけました。

その時の心境は「ただただ不安」

 

その時は「道は、確かこんな感じだった」とか不確かな記憶で登山をしていて、

客観的に「ひとつ前の分岐の通過時間から考えて、次の分岐まではどのくらい」とか考えることもできていませんでした。

 

計画段階でしっかりタイムマネジメントとコースに関する情報収集を行い、気象的要因や地形的要因を把握し、人的要因を減らして登山を続けていきたいなと思っています。

 

ちなみに、道迷いしかけてからは、少しでも安全に登りたいなと考えるようになり、登山のリスクマネジメントに関する本を購入して勉強しました。

 

山渓、ピークス、トランピンなど雑誌は定期的に読んでいましたが、リスクマネジメントについては一部のコーナーで掲載される程度でしょうか。

 

近くの本屋さんで一度、リスクマネジメント全般の基本知識が網羅されている本に目を通されて見て下さい。中々内容も濃いと感じます。

 

今、以下の2冊を持っていますが、1冊目のものがお勧めです。中古で安く手に入るし。

2冊目のものはセルフレスキューのロープワークが濃いですが、岩場でのロープワーク等が半分以上あり、一般登山客と考えると胃もたれ気味の内容です。

ムンターヒッチなど最低限のロープワークであれば、YOUTUBEに動画掲載されているので、必要な情報は動画を参考にするとわかりやすいかなと思います。

山のリスクマネジメントBOOK―これだけは覚えておきたい危機管理術の基本 (CHIKYU-MARU MOOK TRAMPIN’ PLUS) | |本 | 通販 | Amazon

セルフレスキュー (ヤマケイ・テクニカルブック登山技術全書) | 渡邊 輝男 |本 | 通販 | Amazon

 

このほか、最近発売された書籍で気になるのはこちら。


 

目次から結構いい内容が書いてあるのではないかなと思っています。

 

家に帰るまでが登山。

山登りが大好きな皆さま、どうかご安全に!

 

【最後に】

「北鎌尾根リベンジャーズ」として次回も頑張ります。

いつかはわかりませんが。

 

日和ってるやつはいるかと問われれば、

元気よく「はい!」と答えるよしぽいでした。